こんにちは、BUSCA代表の戸井田です。
本日は、ブランドの競合についてお話しします。
ブランドの競合とは、読んで字の如く競合他社との間に生まれる、ブランドの競争のことです。中には経験している方もいらっしゃると思いますが、競争の激しい業界では、コストベースでの戦いが繰り広げられています。
なぜそのようなことが起こるのでしょうか?
理由は大きく分けて3つあります。
1.参入障壁の低さ
2.顧客の豊富な情報量
3.市場の均質化
では、順を追って説明していきます。
1.参入障壁の低さ
宇宙産業など高度な技術と莫大な費用がかかるような分野は別ですが、一般的なビジネスモデルへの参入障壁はかなり低くなっています。標準的なレベルの開発者がいればソフト開発会社は立ち上げられますし、それなりの経験を持った専門家がいればコンサルティング会社をたちあげられます。また、通販サイトなども海外から商品を仕入れてくれば誰でも立ち上げられますし、今の時代海外とのやりとりも難しくありません。このように参入障壁が低くなっていることが、市場を飽和状態にする一因となっています。
2.顧客の豊富な情報量
インターネットであらゆる情報が得られます。例えば、テレビを買うとしましょう。まず、皆さん何をしますか?
インターネットで色々な種類のテレビを調べるでしょう。気に入った商品の特徴を調べるでしょう。他社の商品と比べるでしょう。カスタマレビューを見るでしょう。どこの店が1番安いか調べるでしょう。
上記のようなことを一通り済ませた上で、購入を決定するでしょう。
このように、顧客は多くの情報量を持っています。場合によっては、販売員よりも多く。そのような行動が自然と知らぬ間に競争を生み出しているのです。
3.市場の均質化
これは有名な話なのですが、2015年のオスカーでテイラースウィフトが白のセットアップを着て登場しました。それをみた人々は、即座に同じものを購入しようと行動しました。最初に検索してヒットしたのがNasty Galというブランドのものでした。みんな疑いもせずそれを購入しました。その日Nasty Galは瞬く間に品切れになったのです。それのどこが市場の均質化につながるんだ?と思ったいる方もなんとなく真実に気づいている方もいると思います。そうです、テイラースウィフトが来ていたのはNasty Galではなかったのです。全く別のBalmainというブランドだったのです。本来はBalmainが受けるべき恩恵を、みんなの勘違いでNasty Galが受けたのです。これほどに市場は均質化、つまり物の価値の差が無くなってきているのです。ついでにもう1つ、アップルとサムスンの訴訟問題はご存知ですか?サムスンの新しく発売したタブレットがアップルのiPadにそっくりだったのです。(ホントは画像を載せたいのですが、権利関係が怖いので興味がある方は調べてみてください。)
このように企業間で製品は均質化されていき、見分けるのすら難しくなってきています。
それだけでなく、顧客もこの競争を望んでいます。皆さんもご自身の購買活動を振り返ってみてください。なるべく良いものをなるべく安く買いたい。そう思っていませんか?これは決して悪いことではありません。私もそうです。よくコスパという言葉も使います。私も含め、購買者は価格競争を望んでいるのです。
では、このような問題の中でブランドは何ができるでしょうか?
前回のブログで書いた、「SAFE」といえばVolvo、「安全」といえばアルソックの話を思い出してください。(まだご覧になってない方は是非ご覧ください!)
どうですか?
つながりましたか?
ブランドアイデンティティが確立していて、ブランドイメージが構築できていれば、この問題は回避できるのです。
ここでもう1つ例を挙げてみましょう。
ディズニーランドを思い浮かべてください。ディズニーランドはそれぞれのビジネスサイロが全てディズニーの世界観の中でつながっています。駐車場に入る時の、あのディズニーの世界に足を踏み入れた時の高揚感、チケット売り場での対応、オープニングゲートを抜けた後の景色、アトラクションのスタッフの気迫のこもった演技、全てがディズニーの世界観でできています。これがブランドです。
ブランドとは、長期間にわたってする体験だと前回のブログで言いました。
ディズニーに当てはめてみるとどうでしょう?普段からディズニーアニメや映画が好きな人はより感じやすいでしょう。改めて言います。それがブランドなのです。ディズニーに行こうと思って、間違えて別のレジャーランドに行かないですよね?
そして、ブランドに期待することをしっかり提供することができれば、より顧客はブランドを好きになってくれます。
スマホフリックしすぎて親指が痛くなったきたので今日はこの辺にします笑
如何に競争を回避するか、皆さんも考えてみてください。
最後に
よく使う専門用語を載せておきますね、
話の中ですべてを解説するのは難しいので、お時間あるときに見てみてください!
↓↓↓
ブランドエクイティ–ブランドがステークホルダーの態度や行動に及ぼす影響を通じて、ブランドが企業に提供する商業的価値。
ブランドアイデンティティ–製品、サービス、またはエンティティを他者から識別する名前、シンボル、またはデザイン。
ブランドイメージ–関係者の心の中のブランドアイデンティティに関連付けられた一連の関連付け。
ブランドの約束–ブランドが顧客や消費者に伝える顧客の価値提案またはメリット。
ブランドの目的–これは、人々の生活の中でブランドが目指すプラスの違いに関して、ブランドが存在する理由の問題に答えます。
ブランド評価–無形の(分離可能な)資産としてのブランドから生じる将来のキャッシュフローの正味現在価値(NPV)。たとえば、商標および関連する知的所有権(たとえば、ブランドガイドライン)の所有を通じて回避されたロイヤルティの支払いで推定されます。 )。
ブランド価値–すべての利害関係者(顧客、従業員、サプライヤー、金融業者、チャネルパートナーなど)への影響による、ブランド化されたビジネスと製品の比較によるブランド化から生じる将来のキャッシュフローの増分正味現在価値(NPV)。簡単に言えば、ブランドを展開することは、経営者、最終的な収益、および株主にとって価値があります。
ブランディング–(1)製品の識別に役立つ名前、記号、文字、スローガンの作成、および(2)消費者の心に(3)追加の意味(価値)を作成することにより、競合との差別化を図る独自の肯定的な関連付けを作成します。
消費者–財またはサービスを利用する人またはエンティティ。
文化–組織の周りで物事が行われる口調と方法。
顧客–商品またはサービスを購入する個人または団体。
顧客ベースのブランドエクイティ–「ブランドマーケティングに対する消費者の反応に対するブランドナレッジの差異的影響」(Keller、Journal of Marketing、1993)。
顧客/消費者の経験–顧客や消費者の、組織やその製品およびサービスとの関係についての、その関係の持続期間における全体的な認識。
消費者/顧客の旅–顧客と消費者の間のすべてのタッチポイント(特に「瞬間」)における顧客体験のマッピング。
顧客価値提案(CVP)–支払いまたはその他の価値移転の見返りとして顧客が受け取ることを売り手が約束する利益の合計。
差別化–関連する協会、またはブランド、製品、またはサービスを競合他社と区別する顧客認識の正味の価値。
従業員ベースのブランドエクイティ–「ブランドが従業員の態度と行動への影響を通じて企業に提供する価値」(Tavassoli、Sorescu&Chandy、Journal of Marketing Research、2014年)。
従業員のブランディング–従業員が学ぶこと、約束すること、そして動機づけられ、顧客と消費者にブランドの経験を提供するための動機付けとなるプロセス。
従業員価値提案(EVP)–従業員が組織にもたらす才能、経験、およびエンゲージメントと引き換えに組織が約束するメリット。
雇用主のブランド–潜在的および現在の従業員の心の中で働くのに最適な場所としての組織のイメージ。
経験–印象を残すイベント、エピソード、または出会いの認識。
無形資産–企業結合で認識される特許、商標、のれんなどの非物理的資産。
ミッションステートメント-方向性を提供し、意思決定を導くための現在のビジネス目的の簡単に書かれたステートメント:私たちのビジネスは何ですか?つまり、お客様や他の利害関係者に何を提供することを目指していますか?
正味現在価値(NPV)–投資に関連する将来の現金収入で、指定された収益率で割り引かれます。
ポジショニング–特定の対象者層における差別化されたブランドイメージの戦略的意図(目的)またはデザイン。
ロイヤリティ–ブランド(またはその他の資産)の法的所有者に対して、それを利用して収入を生み出したいなどの人に支払う家賃のような支払い。
セールスファンネル–ブランド、製品、またはサービスとの顧客関係を、認知、検討、試用、購入の繰り返し、採用など、ブランド、製品、またはサービスと逆さまにした形の視覚的表現(例:習慣や忠誠心)、またはアップセルやクロスセルなどの他の販売結果。
商標–人または物を特に特徴づける、または特定する特徴的なマークまたは機能。
価値観–これらはあなたが望む文化を説明し、組織の特性や精神を説明する「誰の価値観」になることができます。組織の目的にリンクする値または「最終」値。組織がその目的を達成しようとする方法、強調された規範、原則、または共通の信念のセットを定義する行動のコードである値または方法または「意味」。
ビジョンステートメント–組織の目的に基づいて、これはビジネスがビジネスを行っている理由と、よく遂行された使命が彼らをどこに連れて行くかを説明します。 すべての利害関係者を団結させ、刺激するために、可能で望ましい将来の状態の刺激的なイメージとして行うのが最善です。
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